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未明の救急搬送! [出産]

未明の救急搬送!

娘は、心肺停止の状態で産まれた。
急いで蘇生をしたが、お腹の中でどれくらいの時間が経過していたのか?
担当した医師にも、はっきりしたことは分からないという説明だった・・・。



ただ推測としては、
『10分~15分くらいではないか?』



と医師は再び答えた。
まるで私は崖っぷちに立たされている気分だった・・・。





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心肺蘇生が開始された場合の救命率!

・2分以内 ⇒ 90%

・4分以内 ⇒ 50%

・5分以内 ⇒ 25%

・10分以上経過 ⇒ ほぼ0%



心肺停止状態になることで脳や肺、臓器に大きなダメージを与える。
いかに早く蘇生をするのかが、生死を分ける大きなポイントのようだ。



心肺停止後、5分以内の蘇生措置で生存確率は25%、10分以上でほぼ0%という数字は絶望的な状況だった・・・。



しかし娘の場合は、あくまでも推測である。
一瞬頭の中が真っ白になるが、ここで諦める気持ちはなかった!
『絶対、負けるもんかっ! 絶対助かるから頑張ろうね!』



命を削ってまで産んでくれた妻と、必死に生きようと頑張っている娘に誓った!
しかし、そんな私に対して医師は非情とも言える言葉を投掛ける・・・。



『この病院ではこれ以上、対応することができない。これから救急車で市立札幌病院に搬送します!』



心肺停止後の蘇生措置が救命率に大きな影響を与える状況下で、「なぜ医師は何もできない?ここは病院じゃないのか?」という感情が沸き起こり、やり切れない気持ちが爆発しそうになった。



でも、こんなところで医師に噛みついても仕方がない・・・。
私は色々な感情を抑え救急車が到着するまでの間、妻のもとへ行くことにした。



出産直後の妻との再会!

妻はストレッチャーに乗せられたままナースステーションの前にいた。
まだ意識が朦朧とする中で妻は私に気が付いた!



妻は一瞬、安堵の表情を浮かべるが・・・、
『赤ちゃんは?赤ちゃんは?』 としきりに聞いてくる。



妻も大量の出血で、輸血をするかもしれない状況だった。
そんな命の危険から抜け出してきたばかりの妻に、「正直に話すべきか?今はまだ話すべきではないか?」私は迷っていた・・・。



私は悟られないようにしていたつもりだったが、僅かな表情の変化やいつもと違う雰囲気で何かを悟ったようだった。



以前から妻は、「もし自分が大きな病気をして、余命宣告を受けていたら後悔をしたくないから隠さないでね!」と私に言っていたことを思い出した。



妻は今大変な状況かも知れないが、今ここで私の嘘によって、二人の信頼関係までも失う訳にはいかないと判断し正直に話すことにした。



私 『今、赤ちゃんも必至で生きようと頑張っている。俺も一緒に市立札幌病院に行くよ!一緒に居れなくてごめん・・・。』


妻 『私のことは気にしないで、赤ちゃんのことをお願い!』



妻は力がまだ入らない手で、必死に私の腕を掴んだ。
その妻の想いをしっかりと受け取った私は、救急車と共に病院を出発した。



まだ夜は明けておらず、公共交通機関は動いていない。
もし妻に何かあった場合に備え、救急車には同乗せず自家用車で向かった。



まだ空は暗く、車はほとんど走っていない。
少しずつ離れていく救急車と、鳴り響くサイレン音・・・。



その警告灯の光を見ていると、
『もう娘に会えない気がして、涙が止まらなくなった・・・。』



私はこの時、

『神様なんかいない!』



と改めて思った。
市立札幌病院に到着する頃は、空も少し明るく新聞配達のオートバイが市内を走っていた。



娘が乗っていた救急車とは、ちょうど入れ違いで私は到着した。
私は病院の中に入り、娘のいるNICUへ!



NICUとは?

新生児の(Neonatal) 集中治療室(ICU) である。



低出生体重児(未熟児)や先天性の病気を持った重症新生児に対し、専門のスタッフが24時間体制で対応している。



NICUのスタッフに到着したことを伝えるが、治療中なので部屋の外で待機するように言われ、いつもと変わらず駅へと向かう人波を私はひとり見下ろしていた・・・。



私が病院に到着してから、3時間くらいが経過したであろうか?
初めて担当の医師に呼ばれ、今の娘の状況を説明された。



医師の表情は大変険しく、開口一番、私にこう語った・・・。
『極めて、厳しい状況です。』



続く・・・






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