So-net無料ブログ作成
検索選択

最初で最後の家族水入らずの一夜! [別れ]

愛娘の解剖中に・・・

不本意だったが、娘の解剖を受諾した。
家族全員が他の新生児がいるNICUで待機するわけにはいかず、娘の解剖が終わるまで、一階の広いフロアで待つことにした。



私も妻も、家族全員が娘の死という現実を受け入れられずにいた。
特に妻は、産後間もなく娘の病院へ通い、安静にすらできなかった。
肉体的にも精神的にも限界で、娘を想う気持ちが妻を動かしていた。



しかし、その最愛の娘を失ったことで、緊張の糸が切れたのであろう。
『妻が倒れた!』



すぐに産婦人科に運ばれ、点滴をした。
そんな身体なのに、妻は皆を気遣い謝っていた・・・。



本当は、これまで頑張ってくれた妻に、
『娘を産んでくれて、ありがとう!』



と言うべきところだが、そのときは言えなかった・・・。
女性の立場から考えると、その言葉ひとつあるだけで、精神的な面でも全然違ったのかも知れない。



でも私は、ドラマや映画ではないので、娘が亡くなっているこの状況で、きれいごとなんて口が裂けても言いたくなかった・・・。



『後に、妻から責められた出来事である。』





スポンサーリンク













兄との衝突!

妻が倒れ安静が必要なときに、兄が葬儀の話をしてきた。
もちろん私自身も考えていたが、まだ亡くなって30分も経っていない・・・。



せめて娘の解剖が終わるまで、悲しみに打ちひしがれて何が悪い。
妻と娘の思い出や今後のことを話す時間があってもいいじゃないか!と思った。



兄はこのとき、「妻が倒れたんだから、お前がしっかりしろ!」という意味で言っていると想像はついたが、それは兄の考え方であり私の考え方ではない!



もしも娘が生きていれば、誕生日やクリスマス、運動会などたくさんのイベントがあり、この先、娘との楽しい思い出をたくさん作ることができるが、娘はもういない・・・。



私たち夫婦にとっては、娘の葬儀も「娘のためにしてあげられる唯一の行事!」
いくら妻が体調不良だからとはいえ、相談もなしに決められるはずがないと思っていた。



しかし、兄は一歩も引かない・・・。
『早く葬儀屋に連絡した方がいいぞ!』



と言われたときは、怒りを通り越し理性を失いかけた。
確かに私たちは感情的になり過ぎていたのかも知れない。
でも兄は、全てを合理的に考え過ぎていた・・・。



私たち兄弟は、早くして両親を亡くしており、それ以来、兄が墓守をしている。
その後に他界した祖父の葬儀も、兄が喪主を務めた。



喪主としての責任と墓守の大変さを、人一倍理解しているからこそ、「余裕を持って行動しろ!」と私に言いたかったのであろう・・・。



でも私だって馬鹿ではない。
今まで兄の背中を見て育っている・・・。



予想通りの展開!

私と妻の子どもである以上、葬儀を一人で決めるのは身勝手だと思っていたし、いくら妻が倒れたとしても許されないと思った。



それでも、「葬儀屋に確認だけでもするべきじゃないのか?」と言われた私は、地元で力を持つ葬儀屋に連絡をした。



その後、妻に兄との一部始終を伝え、
『私、あまり詳しくないし、とりあえず葬儀屋を何処にするかは任せる。』



と言われたので、地元で力を持つ葬儀屋に依頼した。
『しかし、後に妻から責められることに・・・。』



家族水入らずの一夜!

妻は外出許可をもらって娘に会いに来ていた。
体調のことを考えると、自宅に帰るより病院に戻った方がいいと思っていたが、家族三人が離れ離れにはなりたくなかった。



だから駄目元で、「私と妻、娘の三人で地元の病院に泊まることができないか?」お願いしてみると、快く受け入れてくれた。



そして、最初で最後の家族水入らずの一夜を過ごした・・・。



p.s.
当時の私は心の余裕はなく、素直な気持ちを伝えることができなかった。しかし、想いはストレートな言葉で伝えなければ相手に届かない。今はありがとうの短い一言でも相手に伝えることはとても大切だと実感している。



続く・・・






スポンサーリンク













nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました